コラム

離婚調停 その他

別居調停

弁護士 幡野真弥

 別居調停とは、夫婦の関係が悪化している場合、当面の間、別居して夫婦関係を再考し、夫婦関係の調整をするための調停です。

 別居調停は、既に別居した夫婦が、今後も別居を続けることを合意し、併せて、婚姻費用の分担について合意するという事が多いです。
 同居中の夫婦でも、別居に向けた話し合いのために、調停を申し立てることもあります。

 別居調停が成立すると、次のような合意をします。

 1 申立人と相手方は、当面の間、別居する。
 2 相手方は、申立人に対し、婚姻費用として、別居解消又は離婚成立まで、金○万円を、毎月末日限り支払う。

 別居を求めて別居調停を申し立て、合意が成立しても、相手方が出ていかないことがあります。
 「当面の間、別居する」という合意は、あくまで任意の別居ですので、相手方が出ていかない場合、強制的に別居を求めることはできません。
 相手方が出ていかないおそれがある場合は、調停で「令和3年12月末日限り、自宅から退去する」といった具体的な退去のための条項を設けておく必要があります。このような条項があれば、別居のため、退去のを強制執行を申し立てることが可能となります。ただし、強制執行には費用も発生してしまいますので、注意が必要です。