離婚事件の解決事例

有責配偶者 不貞行為

不貞行為の証拠を得た上で婚姻関係を継続した事例

事案の概要

 離婚するかどうか迷っている妻から相談を受けました。
 お客様の話によると、数か月前から、夫の様子がおかしく浮気をしている可能性が高いということでした。ご事情から、実際に、その可能性は高そうでした。
 お客様としては、夫が浮気をしているのであれば、別れてほしいし、別れてくれないなら、離婚を検討したい、でも生活の不安もあるし…ということで色々と悩まれている状況でした。
 ご自身ではこの先どう進めるのが良いか決められないということで、当事務所にご相談にいらっしゃいました。

結論

 お客様は調査会社に依頼し、夫の不貞行為の証拠を入手した上で、夫と話し合いをしました。その結果、夫も不貞行為に及んでいたことを認め、不貞相手と別れると約束したそうです。その後、生活状態は落ち着いているので、離婚は保留として、このまま様子を見るということになりました。
 お客様としては、仮に突然夫から離婚と言われても不貞行為の証拠があるのでブロックできるという安心感も得られて、ご自身の精神状態も落ち着いたということでした。

 お話を伺った結果、お客様の場合、生活不安も大きく、仮に夫が不倫をしていることが確実になったとしてもすぐに離婚は難しい、かといって曖昧なままにしておくのも気持ち悪いという状況でした。さらに、夫が突然自宅を出て、離婚したいと言い出したらどうしよう、という不安も大きいことが分かりました。
 そこで、まずは本当に不倫をしているのかどうかちゃんと確認をして、残念ながら間違いないということになった場合は、証拠をもって、一度、しっかりと話し合い、夫が別れると言えば様子見、不倫相手と別れないと言われた時には、お客様が子供を連れて自宅を出て婚姻費用をしっかりもらいながら生活するなど考えましょうということになりました。絶対ではないものの、本件では不貞行為の証拠がお守りにもなりうるため、証拠採りも意味があるということになりました。最終的に上記の結果となった次第です。

 本件のお客様ように、「夫の様子がおかしい、浮気をしているのでは?」と思いつつも、特に証拠もなく、どうしてよいかわからないという状況の方は非常に多いと思われます。
 この状況ですと良くも悪くも選択肢は色々とあります。とりあえず、夫を問い詰める、本件のようにまずは証拠をとる、証拠はなくとも確信はあるので離婚の方向で話を進める等です。どういった進め方が良いかは、お客様が今後どうしたいかによって異なります。

 しかし、このような状況ですと、まず、自分がどうしたいのかということを整理することが一人では難しいことも多いです。その状態で感情のまま動いてしまいますと、本来ご自身が目指したかった方向に進むことが難しくなることもあります。そのため、本件のように、その整理から専門家に相談して、一緒に行ってもらうというのも一つの方法です。一人で悩まれず、相談してみることもご検討ください。