コラム

養育費 婚姻費用分担金

収入の変動が大きいときの養育費や婚姻費用の決め方

弁護士 幡野真弥

 養育費や婚姻費用を決めるにあたっては、まず、夫婦の年収を確認する必要があります。
 ただ、自営業者の方などは、年度によって、収入の変動が大きい職種に就いている場合があります。

 このような場合、養育費や婚姻費用を取り決めるタイミングの年収が高ければ、養育費や婚姻費用の額も高くなってしまいますし、逆に、 養育費や婚姻費用を取り決めるタイミングの年収が低ければ、 養育費や婚姻費用の額が低くなっては、不公平な結果となってしまいます。

 養育費や婚姻費用の金額を、毎年取り決めるとする合意をすることも可能ですが、毎年、養育費や婚姻費用の額を競技することは負担であり、あまり現実的ではありません。

 そこで、このような場合は、過去数年分の収入を確定申告書などから確認し、その平均年収を、養育費や婚姻費用を計算する際の根拠となる収入として扱うことが多いです。